原義から理解(5)affiliate

affiliate は有名な単語だと思います。
成果報酬型広告としてアフィリエイトという日本語で用いられているアフィリエイトとは、この affiliate のことなのです。

この affiliate には、動詞(提携させる)と名詞(関連会社・子会社)とがあります。
契約書で使用するのは圧倒的に名詞の方です。
この affiliate の語源はラテン語の affiliare(息子として養子にする)にあります。
ここから、外部から迎え入れるというのが原義になります。

原義の重要性がよくわかります。

契約書では、「~と提携させる」「関連企業・子会社」として使用されます。
「提携させる」というのは、外部から協力者を迎え入れることです。
「関連企業」は、法的には別の、外部にいる法主体を迎え入れ手を携えて業務を行う企業のことです。
「子会社」は、法的には別の、外部にいる法主体を資本的に支配して自社の系列に迎え入れる法的な仕組みです。

どの使い方にも、affiliate には、外部から迎え入れるという原義が息づいています。
原義から用語を理解しておくと契約書の一見無味乾燥的な条項にも実は命が吹き込まれていることを実感でき、翻訳の楽しさがわかると思います。

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    前回の記事は、原義から理解(4)terminateです。
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