法論理と翻訳学校
法論理と翻訳学校の不可分性
法論理と翻訳学校は、リーガル翻訳を志す方々にとっては不可分一体のものです。
リーガル翻訳は、法律関係文書の翻訳ですので、法律の論理(法論理)を知らずしてリーガル翻訳は不可能です。
そういった意味で、法論理と翻訳学校は不可分一体なのです。
法論理
ここで法論理とは、法律特有の論理のことで、法律も数学と同じく論理的に作られています。
数字が言語になっているだけといっても過言ではありません。
たとえば、
13歳未満は、このサービスの対象外です。
という一文が英語であったとして、
この一文を日本語にどう訳するかで検討してみましょう。
よくみるのは、
13歳以上は、このサービスの対象者です。
という訳文です。
一見、何の問題もないし、わかりやすい、と思うかもしれません。
しかし、そこには大きな落とし穴があるのです。
文の焦点
13歳未満は、このサービスの対象外です。
という文の焦点はどこにあるのでしょうか?
この文が伝えているのは、
13歳未満は、このサービスの対象者ではない
ということです。
13歳以上がこのサービスの対象者であるかどうかについては焦点があたっていません。
もし、
13歳以上がこのサービスの対象者である
と言いたいのであれば、
13歳以上がこのサービスの対象者である
と書いてあるはずです。
対象者に焦点を当てた表現にしているはずです。
ところが、
ここではそうは書かれていないわけです。
対象外の者を強調したいために
13歳未満は、このサービスの対象外です。
と書かれているのです。
あくまでも文の焦点は、
対象外の者がどういった者であるのか?
にあるので、このような書き方になっています。
対象者がどういった者であるかはここでは問題にしていない(焦点があたっていない)のですから、原文の焦点を正確に訳文に反映させる必要があります。
論理的には
- ○13歳未満→対象外
- ❌13歳以上→対象者
たとえば、
- ○人間→死ぬ
- ❌人間ではない→死なない
人間であれば死にます。
その「裏」の、
人間でないなら死なない
は間違いです。
人間ではない犬も死にますから。
裏も真ならずです。
人間であれば死ぬ(人間→死ぬ)
は、論理的には、人間という存在であれば死ぬ、と言っているだけで、
人間以外の存在については何も触れていない文です。
ですので、
その「裏」の、人間でないなら死なない、とは言えないのです。
そういった論理がリーガルの基礎にありますから、その論理をしっかりと押さえることがリーガル翻訳には必須です。
法論理と翻訳学校
リーガル翻訳を目指される方は、
リーガルの命である法論理をしっかりと教える当翻訳学校(リーガル翻訳者養成の翻訳学校)を選んでいただければと思います。
法務に関しては、法務と翻訳学校を読んでいただくと幸いです。
リーガル翻訳者養成の翻訳学校は、リーガル専門の翻訳会社(英文契約書作成会社)である株式会社 英文契約サポートセンター沖縄が運営している翻訳学校です。
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